下北半島にある恐山は言わずと知れた霊山として著名すぎるほど著名な場所で,すでに全て語りつくされている感があ
貞観4年(862年),慈覚大師円仁により開闢されたとされる同山は三途の河原や血の池地獄など,まさに地獄をこの世に模したものであり,荒涼とした大地には夥しい数の風車が回り,死者の供養のための石が積まれている場所である。
そして,死者のふるさとと称されるだけあり,怪奇現象もまた頻繁に発生する場所であるという。
例えば,
①地蔵堂が鳴り続けると翌日には必ず死者が出る
②血の池地獄が変色すると不吉な現象が起こる
③夜中,地蔵尊の錫杖の音が聞こえると,死者の霊が生前の姿のまま現れる前兆
等と言われているのだという。
さらに,上記のような怪奇現象以外にも,幽霊の目撃談や心霊写真が撮影されるという話が多く伝わる場所なのである。