南会津郡桧枝岐村(妖怪)
1 概要 桧枝岐村にある「五十人小屋場」という名のある所に,昔,山小屋で寝泊りをし,木を伐採する樵の組があった。 ある日のこと,食料が底をつきかけたので,一度下山し村から食料を運んでこようという話が出たところ,一人の男が小屋番として残るという…
1 概要 桧枝岐村の山中には,その名も「化物清水」と呼ばれる泉があり,いつの時代のことか,その辺りに小屋を構え檜材を取る木挽きの一団があった。 三月の節句も間近な朝,皆,眠りにふけっていると小屋の入口の戸をバリバリと掻き破るものがあるので,小…
1 概要 尾瀬を源流とする只見川には,かつて産卵期を迎えると数多くのマスが遡上した。その時期には,桧枝岐村の山人達は川辺に構えた漁小屋に泊り込み,マスを捕獲していた。 昔,義助という者があり,仲間達と小沢平に構えた漁小屋でマスを漁(すなどり)…
1 概要 河童はほうきに化けると言われている。 いつの頃か,桧枝岐に住む三九郎という者の厩で,河童が柴で作ったほうきに化けて遊んでいたのを家人が見つけて捕らえた。 そして,「これからもこのような悪さをするようなら思い切りこらしめなければならな…
1 概要 昔,毎年秋になると,桧枝岐村に鰹節を売りにくる,鰹彦四郎という商人がいた。 その年も,いつものように馬を引き訪れると,途中,険しい山道の松林の中から山姥が現れ,彦四郎に鰹節を一節くれろと言った。彦四郎は仕方なく一節くれたが,山姥はそ…