令和2年1月17日 改訂
1 概要
郡山市から猪苗代湖方面に抜ける郡山湖南線の途中にある三森峠の名前の由来は,東小森・西小森・実小森という,いずれも「森」が付く地名から名付けられたものであるとされている(なお,一説によれば,源義家(八幡太郎義家)が関係して名付けられたともいわれているようである。)。
現在,一般的に通行できる三森峠自体は新道であり,かつての三森峠,即ち旧道は新道の傍らから入ることが出来るという。
そして,この旧道こそ,かつて心霊スポットであると噂されていた場所である。
よく囁かれていた噂話としては,旧道にあるトンネルの中で車のクラクションを三回鳴らすと首無しライダーが現れる,また,白い車で同地を訪れると不幸な目に遭う,というものである。
さて,上記のように,三森峠は現在新道が使われているのだが,この新道については,一切心霊現象が発生しないとする説,新道でも心霊現象が発生するとする二つの説があるようである。
2 解説
郡山市内の心霊スポットとしては,屈指の知名度を誇る場所ではないかと思われる三森峠。
私も新道が整備される以前,何回か旧道を通行したことがあるが,かなりの峠道であり,運転の浅かった頃の私には大分運転がきつい場所であったと記憶している。
さて,この旧道であるが,現在はバリケードが設置されているとのことで,車で上記のトンネルまで訪れることは当然不可能である。
また,閉鎖後当然手入れされていないため,相当な藪に覆われていること,また,野生の熊が出没する地域であるため,安易な訪問は厳に慎んだ方がよい場所であることは付言する。
最後に,そもそも首無しライダーの幽霊が出没するという話,また,白い車で特定の場所を訪れると,その後不幸に遭遇するという話は,この手の心霊スポット訪問談によく聞かれる話であり,本当にこの場所でそのような怪奇現象が起きるのか疑わしい。
そもそも,同峠がなぜ心霊スポットとされてきたのか,その経緯がまず不明なのが実情である。
(少しくだらない話であるが,「首無しライダー」の話を聞くたびに思うのであるが,「首無しライダー」と言うからには,当然この幽霊はバイクに乗り疾走して現れてくると考えられる。
その場合,この幽霊が乗るバイクは,我々でも触れられるような,この世に存在する物質なのか,それともこの幽霊の一部のような存在なのか,という疑問が生じる。)
ただ,峠という場所は,いわゆる「クニ境」,即ち異境の地への玄関口という性質のある場所である。そのため,峠には祠などを設けたりして,異境の地から悪いものが入り込まないよう結界としていた,といわれている。
これは推測でしかないのだが,もしかすると,同峠についても,かつては結界としての役割を果たしていたが,それが忘れられ,一種の魔所であるという側面が強調されて心霊スポット扱いされたのかも知れない。
令和2年2月16日追記
今回、三森峠付近の写真を撮影したので追加掲載する。
現在の三森トンネルの様子。
ばけたんの使用結果。問題はないようだ・・・。