折渡峠は,由利本荘市を起点とする県道69号線にある峠で,ここには,名僧・是山禅師が約200年前に開山した霊場が存在しており,現在では折渡千体地蔵と呼ばれる,全国でも有名な地蔵尊が祀られる場所となっていて,多くの参拝客が訪れるため,それなりに交通量が多い場所のようである。
ただ,そのような道路(峠)でも,夜間になるとその交通量は激減,かなり物寂しい場所となるのだが,そのためだろうか,昔から,心霊スポットとして噂されていたのだという。
そのため,同峠を通行した人の中には,物寂しげに佇む女性の幽霊の姿や,数え切れない程の数の人魂が宙に浮かぶ姿を目撃したという話もあるようである。
これは,上記の地蔵尊には,平和祈願のため,第二次世界大戦時,広島で被爆した瓦や沖縄の石などが埋められていることに関係するという説もあるようだが,真相は定かではない。
なお,心霊現象とは少し違うが,同峠を夜間通行すると,大量のカエルが後をつけてくるという話もあるようである。