大館市にある十瀬野公園墓地には,「中国人殉難者慰霊碑」が建てられている。この慰霊碑は,戦時中発生した「花岡事件」により死亡した中国人労働者418名を慰霊するために,昭和38年(1963年)に建立されたものである。
花岡事件とは,当時,国策により旧花岡町に強制連行された中国人労働者986名が,その労働内容や虐待の過酷さから次々に死亡,ついには耐えかねなくなり,昭和20年(1945年)6月30日に一斉蜂起するも警察や憲兵隊により鎮圧,事件後の拷問なども含め,ついに418名もの犠牲者を出した事件である。
慰霊碑建立後,昭和60年(1985年)からは大規模な慰霊式が執り行われ,現在も途切れることなく続いているが,未だ浮かばれない犠牲者がいるのだろうか,時折,日本語ではないひそひそ声が聞こえてくると言われているほか,女性の幽霊が現れることで有名なのだという。
現在は地元では有名な心霊スポットとして認識されているそうである。