上山市にある神子沢トンネルは，昭和22年（1947年），当時この地に存在していた油戸炭鉱（三菱鉱業が所有）が，私道として開削した「神子沢随道」をその前身とするが，その工事中，大規模な落盤事故が発生，多数の死傷者が出て，近くには慰霊碑が建立されている。
その後，昭和32年（1957年）に炭鉱が閉鎖されると，同トンネルは一般人も通行が可能となるが，時期は不明ながら，同トンネルではタクシードライバーを狙った強盗殺人事件が発生したと言われている。
このような事情が伝わるためか，同トンネルを通行した者の中には，作業員姿の幽霊やタクシードライバーと思しき幽霊の目撃談（トンネル内でクラクションを鳴らすと現れるのだという。）が囁かれているほか，片目の潰れた女性の幽霊も現れるのだという。
さらに，慰霊碑付近においても幽霊の目撃談があるようで，同地で亡くなられた方々の魂魄は未だ眠りに付いていないように思われる。
