1 概要
滝沢峠は会津若松市にある峠道で,藩政時代には会津若松と白河を,また,二本松とを結ぶ街道が経由していた。
同峠の会津若松市側には,現在,旧滝沢本陣という国の史跡が残されている。同史跡は会津藩主が白河街道を通過する際の休憩所として使用されていた場所で,戊辰戦争時には当時の藩主,松平容保の陣屋が置かれた。そのため,建物内には当時の戦闘による弾痕や刀傷などが今に残されている。
このように,重要な街道に存在した峠であることが分かる同峠であるが,現在では,奇妙な怪奇現象の噂がささやかれている場所でもある。
それは,同峠を車で走行していると,後方から三輪車に乗った女の子が猛スピードで追いかけてくる,というもので,もし,その女の子に追い越されてしまと事故に遭遇するとさえいわれている。
また,追いかけてくるのは女の子ではなく男の子という説,さらには,自転車に乗った老爺や乳母車(いわゆる「おばあちゃんカート」のことだろうか。)を押した老婆であるという説もあるが,真相は不明である。
2 解説
滝沢峠は以前,国道49号線として使用されていたが,バイパスが完成したことにより,現在は市道として利用されているとのことである。
ただし,何分古い峠道のため,急勾配やカーブの連続する道路とのことである(また,同峠の西側には「金堀」という集落があるが,ここはかつての金山という。)。
さて,上記の通り,様々な者が走行する車の後ろを猛スピードで追いかけてくるという同峠の話は,どう考えても都市伝説の類としか思えないのは私だけだろうか(別稿の新舞子浜街道の「100キロばばぁ」と同様。)。
sizyuukara-1979.hateblo.jp
「峠」という異境との境付近では,このような階段話が生まれやすいのだろうか(別稿の三森峠参照。)。