秋田市街地にある空素沼は,伝承によれば,元禄元年(1703年),僅か一夜にして出来た沼であると言われているそうで,以前は雨乞いの儀式も行われていたそうである。
現在,沼からは湧き水が出ているらしく,比較的綺麗な水をたたえる沼のようで,昼間は釣り人が釣り糸を垂らしている場所とのことである。
しかし,同沼では自殺を試みる者もいるそうで,一説によれば,水中に多く藻が生えているため,一度この沼に身を投じると,その遺体は浮かび上がらないとされているそうである。
そして,同沼においては,自殺者と思しき幽霊の目撃談があるとされているほか,馬や亀など,動物に関する幽霊も目撃されると言われている。
もしかすると,雨乞いの儀式の際,生贄として沼に沈められた動物達の霊が未だ成仏できず,現在も現れている・・・そう思えてならないのである。