人形峠は岡山県苫田郡鏡野町と鳥取県東伯郡三朝町との間に位置し,両県の県境を成す峠である。
その変わった地名の由来であるが,その昔,この峠には旅人を襲う大蜘蛛が棲んでおり,それを退治するために,囮として人形を使い,その結果退治することができたことに由来し,この名前が付いたのだと言われている。
また,人形峠では,昭和30年(1955年),日本国内では珍しいウラン鉱床が発見されたことでも有名な場所でもある(一時期採掘が行われたが,海外から輸入した方が経済的に特であるという理由から,現在採掘は行われていない。)。
現在はバイパスが出来たこともあり交通量も少なく,特に夜となると街灯もないため暗闇に包まれる同峠には,様々な「何か」が現れるとされている。
それは,顔半分が潰れた女性の幽霊,泣き叫ぶ赤ん坊の幽霊,関節が逆の方向に曲がった男性の幽霊が現れると言われているほか,「コツコツコツ・・・」と鳴り響く謎の靴音,子供の靴だけが不思議なことに歩いてくるという怪奇現象が起きるのだと言われている。
なぜそのような現象が発生するのか,理由は不明である。