福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

壇九郎狐(須賀川市)

1 概要

 須賀川市の長沼から江花に通ずる道路の中間に一里壇があり,この周辺には夜な夜な狐が現れ人を化かしていた。人々はこの狐を壇九郎狐と呼んでいた。

 ある人が結婚式に呼ばれた帰り,引き出物(塩引きやその他の魚類)を藁づとに包んで背負って夜中に一里壇を通りかかったところ,どこからともなく砂を頭上からばらまくものがある。
 始めは気にもとめなかったが,度々砂をまいたり木々を揺すって来るので,これは狐の仕業だろうと思い,
 「この包みは孫達の土産だからお前にはやれない。」
 と独り言を言いながら,土産の包みをしっかり抱えて何事も無く家に帰り着いたという。

 また,上江花に嫁いだ娘の結婚式に出た父親が,薄暗くなった帰り道を同じように土産物を背負い,一里壇辺りに来たところで行方不明となった。
 人々は総出で探したが容易には見つからず,ようやく一里壇北側の山の裏にある小さな沼の中で死体となり見つかり,人々は壇九郎狐の仕業であると噂したという。この父親は酒好きで,このような難にあったとも言われている。

2 解説

 地名から推測するに,舞台となった場所というのは,現在の国道118号線附近ではないかと考えられる(現存する一里壇というのは珍しいため,確実ではない。)。
 よく昔話で,結婚式の帰り道に狐に化かされてお土産を取られる,という,上記の話に類似する話があるが,単に酔っ払ってお土産を落としてしまい,それを隠すための方便のようにも思われる。