沖縄海岸国定公園にも指定されている万座毛は,1726年,琉球国王の尚敬王が国頭巡視の際に恩納村を訪れた際,村民が臼太鼓でクンシイ毛を披露し,盛大に歓迎してくれたのを受けて,感動した王が「万人を座らせるに足りる」と称賛したことからこの名が付いたとされている。
隆起した珊瑚岩から成る高さ約20mもの絶景に荒波が打ちつける,風光明媚な観光スポットである同地は,太平洋戦争末期の沖縄戦において,アメリカ軍に追い詰められた沖縄県民が捕虜になることを拒み,集団自決した悲しい歴史のある場所でもある。
また,戦後においては,この地を最期の場所とする人がいるため,自殺の名所であるとされてもいるようである(中には,自殺する理由も気配もない人が唐突に飛び降りることさえあると言われている。)。
そのためだろうか,同地は心霊スポットであるとも言われており,軍服姿の幽霊に話しかけられたという体験をした方もいると言われている。