豊浜トンネルは国道229号線にあるトンネルで,昭和59年(1984年)に建造されたが,その12年後の平成8年(1996年),斜面において岩盤の崩落事故が発生,20名もの方々が命を落とす大惨事が発生した。
この崩落事故では大量の岩盤が崩落したため,ダイナマイトを使い爆破する作業が行わたが,その量の多さに作業は難航した。
そして,2回目の発破が失敗したとき,地元住民の間で「魔人が現れた。」との騒ぎが起きていた。
爆破された岩盤が,魔人のような姿をしていたからであり,地元住民は崩落事故が魔人の祟りであると噂したのである。
実は,地元には次のような伝説が存在した。
源頼朝に追われ,本州よりこの地にまで辿り着いた源義経をアイヌの娘が恋するが,義経は村長の娘と恋に落ち去ってしまう。
その後,アイヌの娘は悲嘆に暮れて海に身を投げ,魔人となりあらゆる人を祟るようになった・・・そう言い伝えられているのだ。
その魔人の祟りが今も続くのだろうか,霊感が強い人がこの岩やトンネル付近を通ると,霊に憑依されることがあると噂されている。