1 概要
瀬坊主・瀬女は,福島県内を流れる阿武隈川流域に伝わる妖怪である。
瀬坊主や瀬女は,福島市周辺においては,川の流れの中に佇む人影の姿として現れるといい,夜,川漁をする者が目撃するという。
2 解説
瀬坊主や瀬女の正体は川の精霊,水死した人間の亡霊,獺(カワウソ)が化けたものではないかと言われている(瀬女については石女(うまずめ。子供を産めない女性)が寝ている間,霊魂が肉体から出て生霊化し川に現れた姿とされている。)。
水辺に現れる点,舟幽霊に近いのかとも考えられるが,舟幽霊同様,人に危害を加えることがあるのかどうかまでは残念ながら定かではない。