令和2年1月23日 改訂
1 概要
耶麻郡猪苗代町から国道49号線を会津若松市方面へと向かい,途中,県道206号線方面へ曲がり,さらにいくつかの脇道に入り込み進むとやがて見えてくるという,少々分かりづらい場所にあるペンション墟である。
雑木林に囲まれた場所の中に建てられており,かつては車で建物の近くまで進入することが出来たが,その後,通路に倒木があり,奥まで進入することが困難になっていたと記憶している(ただ,私も現地を最後に訪れたのは平成10年代の話であり,ふるい情報であることは否めない。)。
このペンション墟も,別稿で記載した横向温泉ロッジ同様,営業を辞め現在のような廃墟に至る経緯について,様々な説がある。
具体的には,同ペンションのオーナがー自殺した,また,一家心中事件が発生したなどの噂をよく聞くところであるが,真相は横向温泉ロッジ同様定かではない。
通称である「幽霊ペンション」の名に恥じず,同ペンション内部やその周辺では,多くの怪奇現象が噂されている。
具体的には,森を歩いているとオーナーの幽霊に導かれ,それに付いて行くとオーナーの妻の幽霊が2階からこちらを見つめている,また,オーナーと妻との間の子供の幽霊の手形で1階のガラスに埋め尽くされているなどといわれている。
2 解説
別稿で記載した横向温泉ロッジと並び,福島県内を代表する,いや,福島屈指の心霊スポットと言えるであろう。
私も相当古い時期(平成9~15年頃であろうか)に,何度か同ペンションを訪れたことがあるが,特に,人影も無く,しんしんと雪が降り,周囲の木々も枯れ果てている同ペンションを見た時は,夏に訪れた時とはまた別の恐怖感を抱いたことを鮮明に記憶している。
しかし,疑問なのは,景勝地である猪苗代湖を眺めることもできず,かつ,お世辞にも景観が良いとはいえないこのような雑木林の中に,何故ペンションを建てたのだろうか。
さて,上記のとおり,このペンションが廃墟に至る経緯が色々と噂されているが,オーナーが自殺した,また,一家心中を遂げたという話は完全な誤りとされている(その場合,上記の怪奇現象が発生する裏付けが存在しないことになる。)。そのため,何故怪奇現象が発生するのか,その根拠がよく分からない。
ただ,この場所には,心霊番組の取材等で実際に霊能力者が訪れたことがあるのは事実である。見える方には見えるのかも知れない(なお,霊能力者の話では,この場所には猪苗代湖で亡くなった方の幽霊が集まってきているらしい。)。
最後に,同地には,白い車で訪れると不幸な目に遭う,という噂も存在していた。私が若い頃に訪れた際には,知人の運転する白い車で来たのだが・・・(その後,その知人がどうなったかは,連絡をしていないため定かではないし,私自身,何か不幸な目に遭遇したという記憶はない。)