開聞トンネルは指宿市にある開聞岳の周囲を一周できる遊歩道の東側の入口部分にあるトンネルで,御倉本第一トンネル,第二トンネルの2つのトンネルの総称である。
この2つのトンネルは昭和41年(1966年)に完成しているのだが,車道としては非常に狭く,また,人工照明が設置されていないため,特に徒歩により通行する場合,懐中電灯無しでの歩行は困難を極める程であるという。
そのような開聞トンネルは,地元の人間は行くことをためらうようなトンネルと言われている。
何でも,同トンネル内には,血だらけの軍服姿の幽霊が現れるとされているらしいためである。
噂によると,このトンネルは戦時中,物資や兵器,弾薬の隠匿場所とされていた,また,野戦病院が設置されていたなどの噂があるようである。
事実,開聞岳付近には本土決戦に向けて多数の兵士が常駐していたようであるが,このトンネルのある場所は防衛ラインから見て前面(つまり敵側)にある場所のため,そのような重要拠点が置かれたとは考えにくい。
ただし,繰り返すが,この周囲に兵士がいたことは事実のようであり,何らかの事故等で命を落とした兵士がいた可能性は否定できないように思われる。