大庭城は神奈川県藤沢市に存在していた城で,現在同地は大庭城址公園として整備されている。
同城の築城年は古く,平安時代末期,当地にいた大庭氏により館が築城されたのだという。
しかし,大庭氏自体は鎌倉幕府成立後筑前国に渡ったとのことで,その後,しばらく空白の期間を置き,戦国時代初期,山内上杉氏家宰・太田道灌の手により大規模に改修されたと言われている。
ただ,その後,同城は伊豆国に勢力を有していた北条早雲によって落城され(永正年間(1504~1521年)初年のことか。),北条氏の支配下に入るが,玉縄城が築城(永正10年(1513年))されるとあまり使われなくなり,天正18年(1590年)に北条氏が滅亡するとそのまま一緒に廃城にされたそうである。
あまり詳細な歴史が伝わらない同城であるが,実は同城では現在,誰のものか,なぜ現れるか全く不明である,「足だけの幽霊」というものが姿を現すのだという。
そして,ただ姿を現すだけではなく,この足を見てしまうと呪われてしまい,様々な災厄が降りかかるのだと言われているそうである。