小岩嶽城は長野県安曇野市に存在していた山城である。
同城は，大永2年（1522年），同地の国人・仁科盛国により築城された城である。
天文21年（1552年），信濃国侵出を目論む甲斐国の武田信玄は，同城に対し約3000の兵で攻撃を仕掛ける。
同城を守備するのは仁科氏の庶流・小岩盛親で，約500の兵で果敢に武田軍に立ち向かうが，3ヶ月にも及ぶ攻防の末についには自害し落城，永禄4年（1561年）には仁科氏も滅亡する。
その後，同地は武田氏の支配下に置かれたが，武田氏滅亡後の天正11年（1583年）頃には同城は廃城とされたと推測されている。
現在，同城は城址公園として整備，模擬門や櫓を模した展望台が整備されている。
さて，上記に記載した武田軍による同城侵攻時，城内には戦闘員だけではなく，農民や町人などの非戦闘員も多く存在していたといい，落城時，武田軍に殺戮されたのだと言われているそうで，その際の犠牲者の幽霊が今もなお同城跡にて彷徨い歩いていると言われているそうである。
