脇本城は秋田県男鹿市にある山城で,平成16年(2004年),国の史跡として指定されている。
同城がいつ築城されたかは不明であるが,天正5年(1577年),檜山・湊の両安東氏を統一した安東愛季が大規模な改修を行い居城とした。
ただ,同城に関する出来事はあまり多くは伝わらず,この後,天正18年(1590年)の豊臣秀吉による奥州仕置から慶長7年(1602年)の佐竹氏による久保田城築城の間に廃城とされたと推測される程度である。
ところで,同城は,生鼻崎から本明寺の上の馬乗り場を経て兜ヶ崎を含む,総面積約150haに及ぶ規模を誇る,東北最大級の城とのことである。
恐らく,同城を巡る攻防戦が繰り広げられたと思われるのだが,そのためだろうか,同城の範囲に含まれる生鼻崎では,落ち武者の幽霊が目撃されることがあると言われている。