兵庫県明石市に存在していた明石城は江戸時代には明石藩の藩庁として利用されていた平山城で,別名喜春城,錦江城と呼ばれていた。
明治維新後の明治32年(1898年)には皇室の御料地となるが,大正7年(1918年)に兵庫県が同地を借り受けて県立明石公園を開園,現在に至っている。
同城は元和4年(1618年),同地に入封した小笠原氏の手により築城された城で,その後,幾度か領主に変遷はあるものの,上記のとおり,江戸時代を通じて,明石藩の藩庁として使われていた。
江戸幕府が開かれてから築城された城のため,合戦に関する歴史はない城であるが,奇怪なことに,同城では幽霊が出るとされているそうである。
なんでも,同城に訪れた者の中には,首を吊る着物服姿の女性の幽霊を目撃した者がいるそうである。
また,同城近くにある競技場では,砂利道を走るランナーと思しき幽霊が現れるそうだ。
なぜこのような幽霊が現れるのか,かつて事故や自殺があったのか,詳細は不明である(なお,この付近は,嘉吉元年(1441年)に発生した「嘉吉の乱」の激戦地になった場所なのだという。)。