米本城は千葉県八千代市に存在していた平山城で，別名龍牙城とも呼ばれていた。
同城は天文年間（1532～1555年間），この地を統治していた村上国綱・綱清親子により築城されたと言われている（なお，文明11年（1479年），山内上杉氏の家宰・大田道灌が米本にある龍ヶ城を攻めた，という文献があるそうで，この龍ヶ城を米本城に比定する向きもあるのだという。）。
村上氏は有力氏族である千葉氏の配下に組み入れられていたと言われており，統治においては善政を敷いていたことから，領民には慕われていたのだという。
この村上氏については不明な点が多く，永禄元年（1558年）に同城が落城，その際に綱清が自刃したと伝わるそうだが，落城の時期については永禄4年（1561年）とする向きもあるそうである。
なお，同城は，現在も村上氏に関する墓が残されているそうだが，そのためか，同城付近には村上氏やそれに従った者達の怨念が残るほか，幽霊が目撃されると言われている。
そして，墓や幽霊を見た場合，必ずお礼をしなければ祟りを受け，数日後には死亡してしまうと言われているそうである。
