上北鉱山は上北郡天間林村(現七戸町)にかつて損座逸していた鉱山で,昭和10年(1935年)に硫化鉄鉱脈が発見されたため,同15年(1940年)より採掘が開始,その後,銅鉱床も発見されてからは,国内最大規模の銅の産出を誇るようになり,一時期は5000人もの人がこの周囲に暮らし,病院や小中高,郵便局などが整備されるまでに至ったのだが,その後資源が枯渇したこと等の理由に昭和48年(1973年),ついに閉山に至り,現在は廃墟に至っている場所である。
ところで,かつての鉱山ということもあり,同鉱山でも落盤事故が発生,死者が出たと言われているほか,強制労働により働かされ,結果命を落とした者もいるともされている(戦時中に稼動している鉱山のため,強制労働が行われていた可能性,また,その時期の作業環境や生活環境もまた劣悪だった可能性,いずれも否定できないところである。)。
そして,閉山し廃墟となった今も,同地には命を落とした作業員と思われる幽霊の目撃談があるのだという。