福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

心霊スポット候補地(その10)

 今回,心霊スポット候補地としてご紹介する場所は「投げ込み寺」である。

 さて、この投げ込み寺であるが、そのような名前の寺がある訳ではなく、「身寄りのない遊女や行き倒れ等の遺体が放り込まれた寺」の俗称であり、その遺体については、無縁仏として弔われたという。
 ここで扱うのは前者、遊女に関する投げ込み寺である。

 このブログでも、いくつか遊女に関する心霊スポットを紹介したところである。

sizyuukara-1979.hateblo.jp

 

 昭和33年(1958年)に売春防止法が施行され、現在は公娼や遊郭等は存在していない(ソープランドやヘルス等は存在している。)のだが、少なくとも江戸時代以降、昭和初期頃までの間には、福島県内にも公娼や遊郭等は存在しており、そこには「娼妓」、つまり遊女等が存在していた。

 例えば、温泉地で名高い二本松市岳温泉には遊郭が存在していたほか、当時の宿場である郡山宿(現在の郡山市郡山駅周辺)の宿屋には「飯盛女」と呼ばれる私娼が一定数置かれてた(なお、全ての飯盛女が売春をしていた訳ではないそうである。)。

 一般的に「吉原」のイメージがあるため、遊女にはきらびやかなイメージを持ちやすいのだが、早くに身請けされた者は別、場合により一生廓の中で働く者も存在していたほか、雇用主から折檻、報酬の搾取を受ける等、劣悪な環境で働く者も多かったという。

 そのため、一説には遊女の寿命は22歳、飯盛女の寿命は30歳とも言われている。性病や過酷な環境が、彼女達を早世させていたのは想像に難くない。

 そして、彼女達の扱いは死後もまた悲惨であったという。丁重に弔われる訳ではなく、上記の投げ込み寺に、その文字の通り投げ込まれていたといい、墓を建てられることはかなり稀な話なのである。

 現存する投げ込み寺で有名なお寺に、東京都にある「浄閑寺」があるのだが、ここでは、投げ込まれた遊女や死産した赤子の総数は推定2万8000人に上るのだという。

 そして、これが原因なのだろうか、同寺では、水子の幽霊や着物を着て裸足で歩く若い女性の幽霊が目撃されたことがあるのだという。

 さて、最初に書いた通り、福島県内にもかつて、公娼や遊郭等(飯盛女を置く宿屋)が存在していた。

 と、すると、それらが置かれていた場所の周辺には、浄閑寺のような「投げ込み寺」が存在していた可能性が非常に高い。

 残念ながら、それら投げ込み寺が現存しているかまでは定かではないが、不幸にして若くに亡くなった彼女達の冥福を祈りたいところである。