1 概要
少し古い時代の事である。
国道6号線,いわき市金山町から植田町へ向かう右手側にある二階建ての家があった。この家は一階六畳に四畳半,二階も同じく六畳と四畳半と小さな細長い家で,借家となっていたが,借り手が付いてもすぐに皆出てしまい,やがて誰の借りてもおらず,売りに出ても買い手が付かなかった。
噂では,夜中に電話が鳴り,受話器を取ると子供の泣き声だけが聞こえ何も応答がないという。そのようなことがあってから。いつとはなく幽霊屋敷と呼ばれるようになったが,やがてその家もなくなったのだという。
2 解説
まず,上記では「国道6号線」と書いたが,これは現在の国道6号線(バイパス)ではなく,現在の県道20号線の区間が該当するようである。
電話機が普及したのは戦後かなり経った時のことであり,それ程昔の話ではないと思われるが,なぜ子供が電話をしてくるのか,また,更地になった後どうなったのか,詳細は不明である。