福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

蟹の妖怪(福島市)

1 概要

 福島県の金沢村には,かつて大きな蟹の妖怪が住んでいた。
 この蟹は,田畑を横行して耕作物を荒らすだけではなく,人畜にも害を加えるため人々は困り果て,ついてには鎮守の明神に祈願し,神力によりこの蟹を退治したのだという。

2 解説

 上記の「金沢村」というのは,現在の福島県福島市松川町金沢のことを指しているようである。海から離れた場所に棲む蟹の妖怪ということであるが,元は沢蟹だったものが妖怪化したのだろうか。

 蟹の妖怪というものは,案外全国的に話が伝わるもので,有名なものに「蟹坊主」の話がある。

 これは,全長が4mもある大きな蟹が僧侶に化けている,というもので,特に著名な山梨県にある長源寺に伝わる話によれば,同寺の住職のもとを雲水が訪ね,「両脚八本,横行自在にして眼,天を指す時如何」という問いを発し,答えに窮した住職を雲水が殺すのでついに無住になってしまった。

 その話を聞いた法印という旅の僧侶が雲水から同様の問答を受けたところ,「お前は蟹であろう。」と正体を見破り,独鈷を投げつけると雲水は巨大な蟹の正体を現し,砕けた甲羅から血を流しながらどこかへ逃げ去ったという。