1 概要
筒木原不動尊はいわき市北部,大久町にある斜面にそそり立つ不動尊で,建立は貞享2年(1685年)というから,330年以上の歴史のある不動尊である。
敷地内には御神木である樹齢数百年,樹高6メートルの枝垂桜があり,その独特な枝振りが訪れる人々の目を楽しませてくれている。
しかし,理由は不明なのだが,この地はDVD(ビデオとも)で心霊スポットとして紹介され,一気に噂が広がった場所と言われている。
その内容によれば,同地では落ち武者の幽霊が現れるとされているのだが・・・。
2 解説
上記のとおり,DVDで紹介されたという経緯があるようだが,具体的に何と言うDVDで,かつ,どのような内容のものなのかまでは,残念ながら私は把握をしていないところである。
また,どうして落ち武者の幽霊が現れるのかも不明である。無論,いくさに敗れてこの地に落ち延びてきた武者が非業の死を遂げた・・・などとも考えられるが,そもそも,この不動尊が完成したのが上記のとおり戦国時代以降江戸時代のことであり,不動尊完成後,この地で死亡した落ち武者などいないはずである(もっとも,不動尊が出来る前に落ち武者がこの地で死んだ可能性は否定できないが。)。
どうにも噂先行の場所のように思えてならない。