福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

斉藤金兵衛屋敷の事(会津若松市)

1 概要

 融通寺町口の東向かいに斉藤金兵衛という侍が住んでいるが,その屋敷に篠原某という者が住んでいた頃の話である。

 篠原氏の身の上に何かあるような時は,座敷の縁を夜中,大山伏が錫杖をついて数遍歩いて玄関に出て行くという。特に月夜の晩はその姿が月影に映り座敷の中まで見え,背の高さは七,八尺(約2.1~2.4m)もあるようであった。

 またある時,雷雨の激しく降った折,この屋敷の中ばかり,五,六寸(約15~18cm)から七,八寸(約21~24cm)もある鮒がいくつも落ちた。雨が晴れて,これを見つけて食べた人は,誰もが百日ばかり病の床についたという。

 さらに,家の南の方にある大きな竹薮を切り開いて畑にしようと掘っていたところ,石の櫃が出てきた。不思議に思い櫃の蓋を開けてみると,中には黒塗りの箱があり,その箱は真紅の紐で結ばれていた。紐の色は少し変わっていたが,糸はまだ切れていなく,怪しんで開けてみると,その内には女の首が一つ入っていた。その女は20歳頃で,顔色もよく生きているかのようであった。
 その外には何も入っていないので,いつ頃の誰であるか,全く見当もつかない。首ばかり切り,別に石の櫃に入れてなぜ埋めたのか,知る人はいなかった。家主も不審が晴れないので仕方なく,元のように埋め返した。今でも印に植えた松の木もあるという。

2 解説

 この屋敷もまた,家人に何かある時には怪異が現れるようである。

sizyuukara-1979.hateblo.jp


 この時代,特に侍は与えられた屋敷に生涯住むわけではなく,役目により引っ越しをする場合があるようである。そう考えると,屋敷に現れる怪異というものは,家人と血縁のない者とも考えられる。家そのものに憑いている存在で,家人に警告を与えるのだろうか(また,今回の大山伏はその姿が月影に映るというのもまた興味深い。)。

 なお,空から魚が降る,という話は,現在でも時折発生し,新聞の紙面を賑わすことがある。これについては,竜巻や野鳥が原因ともされているが,詳細は不明である。