1 概要
西郷村には通称「幻覚坂」と呼ばれる坂があるという。
この坂で車を停め,ギアをニュートラルにすると,視界に広がる先は下り坂なのに,車はゆっくりバックするという,目の錯覚が原因の現象が発生する場所である。
しかし,上記のメカニズムは目の錯覚という原因が判明しているが,その原因が判明しない現象が発生する場所ともいう。
例えば,この坂の近くには,スクラップにされた複数の車があるようだが,その中でクラウンを見ると必ず事故が発生するという話があるほか,幻覚なのか幽霊なのか分からない,バイクで引きずりまわされる男性や,血の気のない朦朧とした男性の姿が目撃されるという。
一説によれば,この地にはかつて,処刑場が存在していたともされる。
2 解説
私はあまり県南の地理に詳しい訳ではないため,詳細な場所はよく分からないが,国道4号線から西側に向かう道路にあるそうである(「口無」というバス停がランドマークであるようである。また,この坂のある道路は比較的整備された道路(工業団地の建設が予定されていた?)のようである。)。
なぜこの地で上記のような現象が起きるのか,その原因は不明である。ただ,処刑場が存在していた,という点については,まず,西郷村は江戸時代,白河藩の所領として存在していたこと,白河藩の処刑場として「皮篭(「革篭」とも)」という場所(現在の白河市白坂付近)が存在したようである(その他,南湖公園付近にある「土武塚」という場所でも処刑が行われたようである。)。それ以外の処刑場は現在のところ確認できず,この地が処刑場という説は信憑性に欠けるところである。
最後に,この坂のように,錯覚による上記のような現象が発生する坂は日本各地に存在しているので,興味がある方はぜひ探して体験して欲しい。