福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

死人田(いわき市)

1 概要

 「石城北神谷誌」の著者である高木誠一氏の話である(「磐城北神谷の話」という書物に収蔵。)。

 かつて,某家の持つ田があったが,その田で米を作ると必ず人が死ぬ,という言い伝えがあり,その持ち主の某家は死に絶えてしまった。
 そのため,誰も恐ろしがりその田での作り手がいなくなり,光明寺という一向宗の寺に上げてしまった。

 しかし,分家に当たる叔父が,田畑が不足していること,また,物事に頓着しない性格であることもあり,寺から安く譲り受けてしまった。その後,叔父夫婦は病みついてしまい,二人とも若死にしたという。

 その後,この田は明治32年(1899年),鉄道が通る際に敷地となり潰されてしまった。ここは,「字百目木」というところで,二反(約1983㎡)の田の中に二坪(約6.6㎡)のヤチ(芝生)があり,何神かは知らないが,藁で作られた小祠が三つほどあり,そこだけは草も刈らなかったという。

2 解説

 「百目木」という地名はいわき市にいくつか存在するが,場所的に言うと「福島県いわき市四倉町大森百目木」のことだと思われる(同地は常磐線が開通している。なお,常磐線宮城県岩沼駅まで開通したのは明治31年(1898年)のことで,上記の内容とほぼ合致する時期のことである。

 所有したり耕作したりするとその者が病気になる,又は不幸になるといわれる田は全国的に多く存在しているようで,「死人田」や「病田」とも呼ばれたりしている。このような田は,当初の持ち主に不幸があり,その影響からか,以後の持ち主に不幸なことが起こるとされており,災いを鎮めるための石碑が置かれていたり,または寺社に寄進したりするケースがあるようである。