福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

南山大蛇の事(南会津郡只見町)

1 概要

 会津南山に八十里越えと言う越後に通じる峠がある。この八十里越えに,山から大蛇が出て四方を見回し,その辺りの人家を荒らそうか,それとも越後の浦にでも行こうか,などと首をもたげて,しばらく辺りを見回していた。
 すると,山の上から大岩が崩れ落ちてきて大蛇の頭に当たり,大蛇は打ちひしがれて死んだ。

 そこに村の人が集まり,大岩を取り除けて見ると,蛇の頭は岩で切られていた。しかし,岩で切られて死んだので所の障りになっては大変であると,斧やまさかりで頭をもう一度切った。その切り口のさしわたし(直径か)がなんと五尺(約1.5m)もあったという。もしこの大蛇が村へ出て暴れたら,多くの人を死亡させ,廃村にさせられていたかも知れない。神はそれを憐れんで大岩を落としてくださったのだと村人は喜んだという。

2 解説

 会津南山とは現在の南会津郡の地方を差し,幕府直轄の天領であったが,時期により会津藩が幕府より預かり管理している時期もあった地区である。
 また,八十里越えは,実際は八里(約32Km)しかないが,その険しさから一里が十里にも感じる程の峠であることから名付けられたとされる難所で,現在,国道289号線を開通させようと整備をしているがまだ未通である(それでも,江戸時代における八十里越えは,会津と越後を結ぶ重要な場所でもあった。)。
 しかし,いくらそのような秘境とは言え,切り口の直径が1.5mを越える大蛇がいたとはなかなか考えにくいものである。