福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

殺生石(栃木県)

1 概要

 殺生石は栃木県那須町にある那須湯本温泉付近にある溶岩で、同石には、次のような伝説がある。

 鳥羽上皇(康和5年(1103年)1月16日~保元元年(1156年)7月2日、なお、譲位し太上天皇となったのは永治元年(1141年))の時代、上皇玉藻前という、美貌と博識を兼ねそろえた女官を寵愛していたが、上皇は次第に病に伏せるようになった。医師が見立てても原因が分からなかったが、陰陽師である安部泰成が玉藻前の正体を見抜き、彼女の前で真言を唱えると、ついに玉藻前はその正体である九尾の狐の姿を現した。実は、玉藻前は古代中国の殷を滅ぼした妲己、また、周を滅ぼした褒姒の正体でもあった。

 宮中から姿を消した玉藻前は、その後那須野周辺に出没、婦女子をさらうようになり、やがてその噂は宮中にも伝わった。ここに至り、上皇は討伐軍を編成、三浦義明、千葉常胤、上総広常の3名を将軍に任命、また、安部泰成を軍師とし出陣させた。

 討伐軍はすぐに九尾の狐と化した玉藻前を発見するが、その妖術により多大な損害を受け敗北した。将軍らをはじめとする将兵達は犬追物を行い騎射を訓練、ついにこれを討ち取ることに成功する。

 討ち取られた玉藻前は巨大な毒石に変化、近付く人間や動物達の命を容赦なく奪うようになった。そのため、付近の村人はこの毒石を「殺生石」と名付けた。
 その後も殺生石は、鎮魂のために訪れた高僧の命をも奪っていったが、至徳2年(1385年)、この地を訪れた玄翁(玄能)和尚(福島県喜多方市にある示現寺の開祖)が殺生石を砕いた(そのため、槌を別名「玄能」と呼ぶ。)。この際、破壊された殺生石は全国各地に飛散したという(福島県内にもいくつかその破片が飛散したとされる。)。

2 解説

 殺生石周辺は現在も有毒な火山ガスが絶えず噴出しており、草木も生えず、また、時折野生動物が命を奪われる危険な場所である。
 なお、九美の狐は上記の通り古代中国で悪さをしたようであるが、その他、天竺(インド)にもゆかりのある妖怪とされる。いずれにせよ、大陸系出身のようである。

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 殺生石の様子である。