福島県心霊スポット情報

福島県心霊スポット情報

福島県内の心霊スポット(全国に拡大予定、まずは東北から。)の概要とその情報について,霊感ゼロの四十雀が独断と偏見を交えつつ解説したいと思います。

栗子峠(福島市)

1 概要

 福島市から山形県米沢市を結ぶ国道13号線の途中にある栗子峠は,複数の長大なトンネルがある峠道で,一定の雨量を観測すると通行止めになるほか,路肩付近にも熊などの野生動物が出現するなど,山間部を走る非常に難所の峠道である。

 同峠の歴史を紐解いて見ると,同峠は明治9年(1876年),当時の山形県令(後の福島県令)で,「土木県令」,「鬼県令」として名高い三島通庸の手により着工された(なお,三島通庸は,本県の様々な土木工事に関連している人物である。)

sizyuukara-1979.hateblo.jp

 
 重機の存在しない時代に,このような難所を工事したため,工事の際には,労働者の中から相当数の死者が出たと記録されている。
 それが原因かは不明なのだが,この付近は心霊スポットであるという噂があり,特に,人魂を目撃する例が多いという。

2 解説

 万世大路とも称される同峠であるが,現在利用されている峠道(国道13号線)は新道として昭和初期に改修された道路で,それ以前の旧道は,国道13号線から分岐した道より進入することが出来るという。ただし,複数のつづら折りがあるほか,明治時代に掘削された栗子隧道は現在内部崩落により通行不能の状態など,様々な危険が伴う場所のようである。

 同峠の開通は,三島通庸中央政府の反対を押し切り強引に工事を始めたという経緯がある。特に,隧道工事の際には,陸軍から払い下げられた火薬を用いて発破作業を実施したところ300件を超える事故が発生,うち4件は死亡事故という(具体的な死者の数は不明。)。

 この工事は4年で終了し,明治14年1881年)には明治天皇行幸し,開通式が行われた(「万世大路」の名は,この時命名された。)。この時代の工事としては,非常に早期に完成した印象がある。
 しかし,その裏には,多くの労働者の犠牲者が存在したのは確かである。そして,彼ら犠牲者の無念の思いと,強引な手腕を取る県令に対する怨嗟の念が今もこの地に残るのかも知れない。